とあるXの戯言

色々社会不適合者の話

Xジェンダー当事者でその他色々社会不適合者による、どうでもいい話たち。

FtXは大体発達障害(?)

こんにちは。
2月が体感でいうと1.5日くらいだったので気付いたら更新できていませんでした。

自分の中で色々がタイムリーに重なり、かなり物議を醸しそうなタイトルを付けてしまったが(意図的ではあるが決して悲観したりあざ笑っているつもりはなく、実感をそのまま書いたらやっぱりこうだなというところに落ち着いたのだ)タイトル通りのことを自分のことに照らして考えていきたいと思う。
(あと、「タイムリーに重なった」ことがここ1、2年多い。この前の内向型人間の本を読んでいたときに嵐さん活動休止の発表があったことにしろ)

まず、この3つの興味深い記事を読んでから下の内容に目を通していただきたい。


https://note.mu/naoto_m/n/n1bf7f5f8228


◆FtXで集まると「発達障害で」とよく出る

Xジェンダーを中心にLGBTQのオフ会に定期的に出るようになってそろそろ3年弱になるが、その際によくFtX当事者から聞くことがある。

発達障害なんですけど。

と話の流れで誰かが言うと、私も、私もと続々手が挙がる。

誰かがこういう発言したときに、逆に挙がらなかった場面があっただろうかとすら思う。
最早、あれ、今日って発達障害当事者オフ会だったっけ、と思うくらいである。

かくいう私も2年強前にクリニックで発達障害ASDADHD)グレーゾーンの診断をもらっている。
個人的には、優先順位をつけられない、何でもすぐ忘れる、やらなきゃいけないことが沢山あると1つのことに集中しなきゃ行けなくても注意力が散漫になって数分毎にやることを変えてしまって集中できないか、すごく今やっていることに集中して昼休みに休みたくても休めない(今したい、今休むと昼休み明けに今の状態に戻れない!)ことが多いので、ADHDの方が強い気がする。
その他、相手の発言を文字通りにしか理解できないとか、周りに合わせてると疲れるから一人でいることが多いとか、傷つけるつもりは毛頭なかったがたまにどストレートに思ったままのことを口にして相手を傷つけてしまう(指摘されれば傷つけたことに気付くけど、残念ながら気付いてない方が圧倒的に多いのだろう)とか、そういうこともある。

(診断を受けようと思った一番のきっかけは、数年前、明らかに発達障害もちと思われる人が入社してきて、その人を見ていてすごく生きづらそうだなと思った反面、その人のミスを見て結構それ俺もやらかしてない?と感じたからである。
なお、その人は発達障害であったかどうか、本人にその自覚があったか、会社には伝えていたのかすべて不明だが、度重なるミスや「周りを顧みない」行動により、試用期間で雇用に至らず辞めさせられた。正直その人が会社にいた間に起きた色々なトラブルにはみんな相当イライラしていたし、当人はマネージャーにも明らかに全員に聞こえるように人格否定されていたし(そのマネージャーは社内イチのパワハラお局である)、とにかく私にとってかなりストレスだったんだけど、私よりよほど語学力もあって日本語より英語の方が話しやすそうだなとか長所もあって、何とかできなかったのだろうかとも思った。)

ちょっと話がずれた。


ここからは自分の体感およびそれに基づく仮説と意見。

上の記事にもあるとおり、性自認は主に身体感覚に基づくというのは、俺としては同意する。
多分俺もそうだから。

私は無性(=性自認がない)だが、その一番の原因は「よくメスであることを忘れる」ということである、と今回思った。

別にシスジェンダーの人も、トランスジェンダー男性/女性も、24時間365日自分のジェンダーアイデンティティに自覚的であるわけではないと思うけど、私は本当によく大体忘れているのだ。
こうして書いているときでさえ、頭では分かっていても身体感覚はメスであるという感覚がない。
じゃあ逆にいつメスだ!という感覚がわき上がってくるのかと言えば、自分の姿を目にしたときである。つまり視覚である。
ASDの特徴で視覚優位ってあるけど、個人的には図形問題は(好きだけど)苦手だし、読み書き好きだし得意だし、テレビよりラジオの方が好きだから聴覚優位かなと思っていたんだが。まあ何でも全部一緒ってことはないんだろうけど、にんげんだもの

身体感覚を得る場面が少ない、身体感覚自体が薄い上に、すぐ忘れるのも相まって女性自認がないのではないかと思ったのだ。
(たとえば風呂に入るのに鏡の前で服を脱いだときに「うわ、俺の体って女なんだ」と思っても、風呂に入っている間はそんなに自分の胸ばかり見るわけでもないのでまた忘れて、風呂から上がって服を着るときになってまた「うわ、俺の体って女なんだ」と同じくらいに驚く、というのを毎日する。なお、顔だけ見るのではそんなに女性性は自分には突きつけられない。)

あとジェンダー規範に関しては、「脚を閉じろ」とか女性性を強要されるのは無論嫌で嫌で仕方ないんだけど(とはいえ公共の場とか人の迷惑になるところでは拳何個分も開いちゃいない)、それ以前に「男が一人で甘いものを食うのはちょっと」とか「ご飯を作らない母親は失格、子どもがかわいそう」とか「下は、上より早く来て上より後に帰るもの」とか「芸能人は政治的発言(=政府与党への批判や政策への反対)をしてはいけない」とかありとあらゆる(自分がクソと思う)決まりとか常識が嫌いなのであって、女性ジェンダー押しつけに抗うっていう意識は最近は特に小さい気がしてきた。尤も、これは単にあまりジェンダーで「やるべきこと」が大きく変わらない職場で年齢社歴性別関係なく論理的な意見であれば否定されず、また実家から離れて自由に一人で暮らしているからかもしれないが。
つまるところ、女性ジェンダーに抵抗が強いというより、単に社会の常識=団体行動が苦手な気だけな気がしてきた。まあこれは不可分かもしれないけど。



そういうわけで、私は性自認がないのは、身体感覚が極めて小さいから、いつもsexもgenderも忘れているから、団体行動が苦手だからという理由である程度説明が付く。

で、身体違和において問題なのは、じゃあ自分の身体がメスだったのを思い出して「ああそうだそうだった」っていう再確認で済みゃいいのに、「え、思ってたんと違う」と、「何か」と比較して違うと感じてストレスを感じているわけだが、その比較対象である「何か」がいつまで経っても、少なくとも二十数年生きてきても不明だということだ。これがASDの身体感覚ということなのだろうか。
まあこれは今考えてもすぐに何も書けそうにないので、今は考えないことにする。なんか気付いたらそのうち書くかもしれない。


◆性別違和は発達障害の特性によるものだから「大丈夫」、ではない

でも、だからってこれは今後もしかしたら何度も言うことになるのかもしれないが、性別違和を発達障害で片付けて「なかったこと」にしないで欲しいということなのだ。

生きづらさを勝手に他者がなかったことにしない。
なかったことにされそうになったら、「いや無視すんなや、だから何度も言ってるけどな」って再度声を上げていく。面倒だし疲れるけど。

多分これは今年の(いや昨年末辺りから?)俺のテーマである(テーマって何)。



特に、周りのFtXの話を聞いていると、どうやらFtXで明確にトランス(※)していないと(いや、トランスしてても?)、周りのシスヘテからは「何だかんだ言ってるけど結局ボーイッシュな『女性』でしょ」程度にしか認識されないようである(そして「(女性で)よかった」となぜか安心される)。

※ここで言う「トランスする」とは、パス度を上げて社会的に生きる性別を身体や戸籍とは反対の性別にする人とか、ホルモン治療や手術で身体の性別の特徴を取る人のことを指す。そして、多分SRSまで行くと、きっと身体の性別の性器を取る命がけの手術をしたという認識に変わって「大丈夫、あなたは(元の性別)だよ」ということは言われなくなると思われる。と思うと、やっぱりシスジェンダーの人にとっては戸籍変更用件には性腺性器摘出までいかないと認められないものなのかしら。ていうか、施術して初めてやっと性別違和の感覚があったことを認められるというか。まあ俺みたいな「言ってるだけの奴」の真偽を確かめる術なんてないしな。ていうか「真偽」って何だ。うーん。

別に何か同じ感覚を共有して納得して欲しいとも思わんしできるとも思わんし(それは俺がシスジェンダーヘテロセクシャルの「気持ち」が分からないのと一緒)、「いやだから女性だって思ってねえんだってば」というこちらの意見に対して「いやそりゃないでしょ」と分かりもしねえのに存在ごと否定すんなや。
ただ、「違うねえ」とそれぞれの感覚が独立して存在して、それらが互いに邪魔したり干渉したりしないものとして共存することが、何でこんなにも難しいのだろうか、と思う日々です。



まとまりがなくてすみません!!!!!


最後に、性自認に関する下記3つの私の疑問へ、それぞれご意見・ご感想募集中です。

こちらの記事のコメントにお寄せいただくとか、ついった(@Jitian_queer)にリプしていただくとかでご意見いただけますと幸いです。

もし色んなものが許されれば、ただ文字で送るだけでは伝えきれないというなら対面でお話聞くとかでも歓迎です。都内近郊、土日祝日に限られますが。もしくは平日夜でもいいのですが、年度末までは時間を確保する保証がないのですみませんがお時間はお約束できません。
また、もし対面でお話しいただけるという場合は、高確率で本ブログにその話した結果などを掲載する可能性があることをご了承いただきますよう何卒お願いいたします。載せられるのは嫌だけど話したいという場合でも大丈夫ではありますが、もし有意義な話ができたらやっぱりこんなしがないブログ上でもシェアした方が社会的によいと思うのです。この世にいるどこかの日本語が読める人の気持ちが、一人でもそれで楽になった、面白かったと言ってもらえたら嬉しいではないですか。なんて尊いことだろう。

無論匿名性は保持します。逆に出したいとうのもいいですけど。
なお、対面で話すとしたら、多分長くても1時間くらいになると思います。
(せっかくだから書くネタが欲しいだけだとか言うな。)


MtFFtMの「性自認

先述の通り、性自認の大部分が身体感覚によるのではないかという仮説があるわけですが、MtFFtMの場合は性自認がどこから「来る」のか、感覚や経験を教えてください。
(身体違和が強い、この体は自分の身体ではない、この性器は要らない、私にあるべきはあっちの性器だ、というのが主であるというなら、それもある意味身体感覚に基づく性自認と言えると私は思っています。)

Xジェンダーで「無性」以外の性自認

①と大体一緒ですが、Xジェンダー性自認が「ある」人の場合(たとえば中性、両性、不定性)、その感覚はどこから来るのか、言語化できるのなら教えてください。個人的には特に不定性の人のお話に大変興味があります。

③女性自認のある発達障害のシスジェンダー女性の性自認

FtXで発達障害もちの人には沢山お会いしてきたことがあるわけですが、逆に発達障害当事者の集まりには行ったことがないので、発達障害もちでシスジェンダー女性の場合に性自認について思うことを教えてください。
(※シスジェンダー男性でも構いませんが、もともと本記事のテーマは「FtXには発達障害持ちが多い」というものなので、できればその比較対象としてはやはりシスジェンダー女性の方が望ましいです。)
(尤も、本ブログは基本Xジェンダーを中心とするLGBTQ当事者向けの記事で構成されているので、シスジェンダーの方々の目に留まることはそうそうないとは思うのですが。)



よろしくお願いします。