とあるXの戯言

色々社会不適合者の話

Xジェンダー当事者でその他色々社会不適合者による、どうでもいい話たち。

プロファイルX:005

こんにちは。

今回はXジェンダー当事者インタビュー5回目です。

先に言うとまだまだご協力いただける方は随時募集中ですので、よろしくお願いします。

ちなみにどの記事の方かは言いませんが、今までの記事でもすでに
ネットでチャットを使用してのインタビューの方もいましたし、
電話の方もいましたし、
対面の方もいます。
つまり、どんな形でのご協力でも大変嬉しいです。

それでは、ご査収ください。

★★★★★

ーXジェンダーを自認するに至った経緯やきっかけを教えてください。

Xジェンダーという言葉を知ったのもつい最近なんですけど、同性が好きだったことから自分のセクシャリティに疑問をもったことがきっかけです。

最初はビアンなのかFtMなのか迷っていたんですが、あるタイミングで男性になりたいという願望が強くなりました。
それでFtMとしてカウンセリング受けたりホルモン注射受け始めたりしたんですけど、注射を始めてから性志向にも影響があって。
それまでは6、7割女性に好意が向いていたんですけど、ホルモン注射始めたら逆転してきたんです。
それで、性自認的に自分はどっちなんだろうと思って。

あとは、生活習慣レベルでは、男性用トイレや更衣室を使うのには抵抗があって、全く男性ではないかなと。
それで、男性寄りではあるけど当てはめるとしたらFtXかな、と今は考えています。

セクシャリティに疑問をもったのはいつ頃ですか。

小学校高学年ですかね。
その頃って恋愛話とか好き嫌いとか出てくると思うんですけど、そのときに好きになったのが同性だったからです。
それより前も女性の先生に憧れることはあっても、そういうのではなかったなと思いますね。

ーあと、注射始めたら志向が変わったとおっしゃっていましたけど、それ以外に注射の前後で変わったことはありますか。

メンタルに関しては変わるとは言われてたんですけど、鬱、無気力になったこともありました。
今は積極性、やる気が出てきたのも注射の影響かもしれないなと思っています。

ーXジェンダーを自認してから感じたこと、考えたことはありますか。

自分がこういう感じなんだけど、周りはどういう感じなんだろうと思いました。
それがきっかけで今の仕事(飲食業)をしているというところがありますね、

ー今のお仕事を半年ほど続けられていらっしゃるとのことですが、色んな人とお話しして思ったことはありますか。

同じXでもそれぞれ考えていることが違って、話してみないと分からないなと思いますね。
話してもよく分からないこともあるし、好みも考え方も違うし。

ー共感したり、分からないと思ったりした点に関して、具体的にはどのようなことがあったか、差し支えなければお話しいただけますか。

例えばAセクの恋愛感情がないとか、あとはMtXのお話も、自分の中に男性も女性もいるという感覚とか。

ー自認と志向と、あと普段の生活とかの組み合わせみたいなこと考えると無限に広がりますよね。

ーカミングアウトはされていますか。

カウンセリング受ける前は家族には妹しか言っていませんでしたが、カウンセリング後は例えば就職の面接の場面とか割とオープンにしています。

ホルモン注射を始める前に親が東京に出てくる機会があったので、そのときに話をしましたが、親は一応理解していると思います。

ー親御さんにも言っていらっしゃる。

親戚の結婚式でメンズの格好で出たいという思いがあったのと、ホルモン注射を始める前に伝えたいと思って言いました。

ー否定されるようなことはありませんでしたか。

否定されてもいい、勘当されてもいいと思って言いましたが、そんなことはなかったですね。
ただ、名前変更などは大丈夫みたいなんですけど、身体的な変更、手術とかは、抵抗があるみたいです。
そのままでいいじゃん、とも言われましたね。

ー前回のインタビューでも独り言を呟いたんですけど、カミングアウトしてひどく拒絶されたという話を今のところ聞いてなくて。この質問を主要な質問の一つとしている理由としては、もし否定された人がいらっしゃったとして、それを乗り越えた体験があったら参考にしたいなと考えていたんですけど、現状そういった話がなくて。

まあでも薄々親も気付いてる部分があるんじゃないんですかね。

セクシャリティ関係なく、今後の展望などありましたら教えてください。

今の事業始めるにあたってイメージしているのは、セクマイの人たちが自分らしく明るく彩りある生活を送れるように、まずは「衣食住」環境の支援をしたいという思いがあります。
その中で自分ができることは何だろうと考えたときに、飲食店の経験があったので、今の事業を始めました。

「住」に関しては、今シェアハウスに住んでいますけど、オーナーと協力して同じような形態のシェアハウスを広めていきたいと思っています。
「衣」に関しても、現在のシェアハウスの住人の一人がファッションに詳しいので、その力を借りてセクマイ向けの事業をできたらいいなと考えています。

そんな感じで、強みを持っている人とつながってビジネスを展開したいと考えています。

ー現在の飲食業が中心かと思っていましたが、色々なことを考えていらっしゃったんですね。

やりたいことがたくさんありすぎて。
仲間とコラボレーションして、ONE PIECEみたいに、互いに協力しつつ個々人の夢を叶えたいなと思っています。

ーそんなにいろんなことをやりたいと考えている理由はありますか、

セクマイとして生まれた自分自身が、居心地良い環境を求めていて、ないなら自分で作っちゃおうかなと。

現在私の住んでいるシェアハウスのオーナーも私の夢に共感し、セクマイさんが快適に暮らせるシェアハウスをどんどん増やしていきたいと、今一緒にその目標に向かって動いているところです。
そういう点では(Jitian)さんのシェアハウス作りたいという夢にも通ずるところはあると思いますよ。

(注:このあとめちゃくちゃシェアハウスの説明を聞いた)

プロファイル005

セクシャリティ;FtX、パンセクシャル
表現する性別:男性的ではありたいが中性的でもよい。男性的でもなく、女性的でもなくいたいが、見た人が判断すればよい。
治療:ホルモン注射中
年齢:30代
職業:個人事業主

(おまけ)

ー今日のインタビューの感想とか質問、フィードバックとかありますか。

(注:この質問は毎回させていただいています。)

このインタビューを元に何をされるのか気になります。
投稿するきっかけにするのか、論文にするのか、とか。

ー多分何も考えてないというか、それこそ私も色んな人のお話とか聞きたいなというのが動機ですね。

接客とかよりは、書いたりされる方が好きなんですか。

ーそうですね、現職もそうですけど、ひたすら文字を読んだり書いたりするのは好きなんで。アルバイト時の接客もつらかったし、今も営業を同期を見ていてつらそうだなあと同情することしかできないですけど。

ーただ思うのは、今「超オフィス街」にある会社で働いているんですけど、サラリーマンみんな死んでる説が自分の中で濃厚で。みんな疲れた顔してんなあって思うんですよね。

ー他方で、Xの方と社会人になってからお会いする機会が増えたんですけど、見た目若い人多いなってイメージが強いんですよね。
(注:あくまで私の主観です。)
ー後々になって伺ったら「俺より10個も年離れてたんですか?!」みたいな。

私もですけど、好きなことを仕事にしている人が多い気がしていて、だからか若く見えるかもしれませんね。

(終)