とあるXの戯言

色々社会不適合者の話

Xジェンダー当事者でその他色々社会不適合者による、どうでもいい話たち。

プロファイルX:004

こんにちは。
今回はXジェンダー当事者インタビュー第4弾です。

それでは早速ご査収ください。

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ーXジェンダーを自認するに至った経緯やきっかけを教えてください。

実ははっきり分からなくて、少なくともXジェンダーと明言したのはツイッターエゴサによれば2年前のようです。

記憶ベースだと、Xジェンダーと自認したのは大学に入ってからだと思います。少なくとも高校のときには概念を知らなかったはずなので。
ただ、Xの概念は知らなくても、高校のときには中性とかそういう自認はしていたと思います。
あと、実はセクマイから来たのではなく、別の界隈からXを知りました。

(注:「別の界隈」は個人的なことになり、また今回のインタビューの趣旨から外れるので記載しません。)

Xの中でも不定性が近いかなと思っています。その時々で自認がコロコロ変わって、性別違和があるときないときがあるんですよね。
性別違和を最初に感じたのは、小2みたいです。

ー性別違和を覚えてからXに辿り着くまでに結構期間がありますが、その間に不安などは感じましたか。

あまりなかったかな。
多少男っぽくないと言われることはあって、それが嫌なときと嫌じゃないときがあって。

ー性別違和があるときと、ないときとで。

そうですね。

ーXジェンダーを自認してから考えられたこと、感じたことはありますか。

自分は定義が気になる人なので、とりあえず定義を調べました。でも文献とか漁っても出てこなくて、となるとネットの情報しかなくて。
意味が分からない、ふわっとした概念だなあと思いましたね。

ー私も定義とか字面を気にするのでたまに考えてしまいますけど、まあ今はふわっとしててよいかなと思います。またついったで盛り上がりそうですしね。

自分の中での定義としては、今のところ「ノンバイナリーを中心とするもの」で落ち着いています。既存の性別に帰属できない、したくない人たちといったところですね。
直接的に定義するのではなく、補集合で「〜〜でないもの」と捉えています。

ー個人的にも「でないもの」で括るのが限界かなと感じています。

トランス界隈のごたごたを見てきたので、それに比べるとXは横のつながりは薄いけど平和だなと思います。

ーでは、概念を知ってから自分の中での感情の動きはあまりなかったということでしょうか。

そういうのはないですね。

ー少し話がずれますが、あまりXは横のつながりが薄いと感じられているんですよね。

Xに界隈というものがあるのかというのも疑問ですし、あと普段はトランス界隈にいることが多いので。
トランス界隈は横のつながりが強い印象です。

ー横のつながりって具体的にはどういう感じなんでしょうか。

例えばあの人がオペしたとかという個人情報を周りは知っている、とか。よく見る人を中心にコミュニティがつながっていて。
どこの病院が、というのも共有されています。
ツイッターでX関係の団体にもフォローされていますけど、実際に顔を出したことはないですね。

ートランス界隈の方にいる理由はありますか。

私の場合、「Xジェンダーだから困る」ことはないけど「性別違和があるときに困る」んだということが自己分析で分かって。
で、性別違和があるときというのはトランスとほぼ同じなのではないかと思っていて、そっちの方が居心地がよいのでトランス界隈にいることが多くなっています。

ー私のイメージでしかないのですが、不定性だとおっしゃる通り性別違和があるときないときがあると思うんですが、トランスの人は基本的に違和感が続くのではないかと思っていて、そこであまり理解が得られないのではないかという危惧があるのですが。

実はトランス界隈にもXが結構紛れていて。

ー治療したいXとかですかね。

あと治療せずにXということにしているトランスもいるので、トランス界隈の方が居やすいです。

ーそういう方もいるんですね。興味深い話ありがとうございます。

ーカミングアウトされたことはありますか。

性別違和があるという部分まで含めると、恋人とリアルの友人数名にはカミングアウトしています。
トランス界隈で知らない人はいないと思います。

ー親には言っていない?

言ってないですかね。
母親には別の形で言ったことはありますが、性別違和とは捉えられていないと思います。
母親以外の肉親以外には言ってないです。

ー今後言う予定の人はいますか。

恐らく家族にはクローズドですね。と言っても多分バレるかな。
あと、就活で担当の方に話は通しておくかなと考えています。
でも別に条件面で望んでいることはなくて、強いて言えば髪は長いままでいさせて欲しいです。

(注:今回の方は比較的長髪の方です。)

ー髪を伸ばしていらっしゃる理由はあるのでしょうか。

性別違和があるときに髪が短いと違和感があるんですけど、性別違和がないときに髪が長くても、まあいいかと思えるんですよね。

ー性別違和があるときの対策用としていらっしゃるということでしょうか。

そうですね。

ー何人かのご友人にカムしている理由は何かありますか。

何人まで言ったか正確に覚えていないんですけど、昨年学科の友人にカムしたときのことを話しますと、その人がコスプレイヤーで、異性装云々の話をしているときでしたね。
その人はすでにトランスは少し知っていて、いやトランスではなくXなんだ、と伝えました。

ーご友人からはそうなんだ、くらいの反応でしたか。

そうですね、特に何もなかったですね。

ーまだインタビュー始めて今回は4回目で、現時点での印象に過ぎませんが、割とカムしても大丈夫なんですかね。

Xだったら、変な人がいる程度で終わるんじゃないんですかね。
まああとその友人が腐女子なのも少し関係しているかもしれないですけど。

セクシャリティ関係なくても構わないので、何か夢や目標、願望はありますか。

人生設計の話ですと、恋人がいるので子供云々の話も否定できないから、トランスすることはないかなと思います。現時点では結婚して、というルートを考えています。
少なくとも社会的ジェンダーは男性で過ごすかな。身体的、社会的、金銭的にもその方がトランスするより楽ですし、トランスする方が社会的ハードルが高いですから。
それを考えたら、今のままの方が妥協できる、性別違和が長いのでこのままでも諦められるかなと。

プロファイル:004

セクシャリティ:Xジェンダー表象(不定性)ノンバイナリー、セクシャルフルイディティ、ノンセクシャル
表現する性別:基本男装
年齢:20代
職業:大学院生
治療:なし

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いかがでしたか?

※今回はインタビュー時間を結構長く取れたために分量が今までより多くなっています。

定義の件は、Xに限らずパンセクなども含めて実は私も結構自分の中で考えてしまう質で、ときどき「自分はXじゃないんじゃないか」と感じてクエスチョニングを名乗るときもあります。

(ブログ自体も昨春頃には開設したいと考えていて、最初の記事の草稿はそのときにすでに作っていました。
で、実際に最近開設しようとやっと決意したわけですが、そのときにその草稿を掘り起こしてみたら自己紹介欄にクエスチョニングだと書いていありました。
そういうクエスチョニング期間が1週間程度あった後、「そこまで分からない感覚でもないしやっぱとりあえずXっつーことにしとくか」と考え直してXに戻るのですけど。)

Xの定義に関する私の考えはインタビュー記事本文内に記載しているものと相違ないですし、これ以上色々意見するとどこかで荒れそうな気がするのでもうやめますけど。
(ちょうど最近またついったで流れていますけどねw)

ところで、まだインタビュー予定の方は数人いらっしゃるのですけど、もうかなりまずいです。

ぜひ、人助けだ思って、インタビューにご協力していただける慈悲深い方を探しております。

何卒お願いいたします。

それでは第5弾もお楽しみに〜!!