とあるXの戯言

色々社会不適合者の話

Xジェンダー当事者でその他色々社会不適合者による、どうでもいい話たち。

『俺のスカート、どこ行った?』

暇すぎて暇すぎて寝ることもプライムビデオ見るのも飽きたから、やっと書くことにした。

今回は先月(2019年6月)終わったドラマのうち、日テレ『俺のスカート、どこ行った?』に関して感想をつらつらと。
もうドラマ終わってしばらく経つからネタバレとか気にしなくてもいいよね。


放送前は、このドラマが何をしたいのか疑問だった。

今となっては土曜9時には(私の生涯の担当である嵐さんの)しやがれが放送して久しいが、あの枠と言えば『ごくせん』とか『女王の教室』(←これは相当異色だけど、そして今となっては放送当時とは異なる形でしばしば取り上げられているけど)とか『野ブタをプロデュース。』(←クッソ懐かしい)とか、日テレ学園ドラマ枠と言っても過言ではなかった、と個人的には思っているがいかがだろうか。まあとにかく、これらは色々形は違えどまあ「学園ドラマ」と言えば「学園ドラマ」だった。
その後続となる日テレ土曜22時枠のドラマで、女装家のゲイが先生の学園ドラマが放送されるというのだから。しかもその主人公の教師役は古田新太氏、くせめっちゃ強そう。キービジュアルのインパクトは前クールの中で一番だったのではないかと思う。
LGBTQブームだし乗っときゃいいんじゃねって感じで、とりあえず先生をゲイに設定したんじゃないかと思っていた(その割には「オネエ」じゃなくて「女装家のゲイ」としていたので、あえてそこまで明記していたのは好感もっていたのだけど。ていうか、だから見たと言っても過言ではない)。

結論から言うと想定の3倍くらいは良かった。というか、これは想像をはるかに超えて、直球にちゃんと学園ドラマしていた。

一応元ゲイバーのママとか設定もあったから少しはノブオの恋愛事情なんかも描かれたりしてなんて当初は考えていたけど全然ねえ。清々しいくらいねえ。常に学生に向き合っている。ちゃんと先生じゃん。

まあドラマという枠を取っ払って考えてみれば、「ちゃんと学生と向き合って先生をする」っていうことに、教師の性的指向は関係ないのだけど。

そこがちゃんと棲み分けられていたことにまずは安堵した。感動した。

学校という(厳しさが度を過ぎる部活などの)非常識がまかり通る閉鎖的な社会で周りを気にせず一石を投じて、変な人となどと揶揄されることもあっても常に堂々として、勿論マイノリティであるという自認はあるけれど、それに「甘んじる」わけでもなく、一人の長く生きている人間として学生と向き合い、責任を持つところは持って教師を務める、ある意味ストーリーとしてもそれだけと言えばそれだけ。
しかし、単に(特にシスヘテ男性が)キレイゴトを言うより説得力が増すのは何でだろう……。

個人的に記憶に残る回は、やはり光岡の女子制服を着るのを宣言する回。
いやまあ確かにあんだけ人が集まればLGBTQ当事者がほかにいてもおかしくないしね。ていうか別に性自認が何だろうが制服くらい自由に選択させてくれよって思うしね。

一方で残念だったのが、その後、そのままノブオの余命過ぎてる件に完全にシフトしてしまって、無理矢理話が終盤に向かったところ……。あの辺りから一気に学園ドラマではなくなってしまった感じが否めないし、冷めた。そんなんじゃねえだろノブオ。しかも結局本当の学生の卒業式まで元気そうだったじゃねえかよ。よかったなノブオ。

ある意味、変にその後光岡がフィーチャーされずに前と同じように馴染んでいたと言えばそうなんだが。
「そんなん絶対すんなり上手くいくわけねえじゃん」とも考えられるけど、私は変にLGBTQが逆境に遭う描写をてんこ盛りにして、「LGBTQってなかなか簡単には受け入れられないよね」っていう意識を視聴者に植え付けるよりかは、すんなり受け入れられている方が好き。だからフィクションなんだし、光岡はカムアウトする前に散々っぱら一人で悩んでいるし、それで十分じゃないかと思っている。その方がLGBTQ当事者の一人としては、勇気がもらえる。理解者がノブオしかいないとか悲しすぎるし。

プレ卒業式の教壇とか、ところどころ虹色があしらわれていたり、LGBTQをさりげなく取り入れてる感じは好感持てた。少なくとも流行りに乗ってみました感はないように感じた。
あと「お疲レインボー」は積極的に使っていきたい。これが本作の一番の収穫wwwwwwwww



あと強いて言うと最初に気になったのは関西ジャニーズのバーター感も否めなかったけど……かわいいからいいや!レベル高いね!!ニノさんにゲストで出てたときは年の差を感じた!w
まああの枠は、学園ドラマまたの名をJ売れっ子若手枠と言っても過言ではないから仕方ねえか……J事務所に頭から足先までお世話になって今更何を言ってんだって話だしな……




びっくりするくらい中身がない記事に仕上がってしまったが、正直後半からは暇つぶしで見てたところがあるからどうか許してください。



最後にこのタイミングで大変失礼ではありますが、ジャニー喜多川社長の訃報に際し、謹んでお悔やみ申し上げます。